これからの日本

国が漸く判りやすい形で中小企業技術支援策に力を入れ始めているような気がします。急激な円高を長い間放置していたために、海外へ工場とも移転せざるを得ず、多くのコア技術まで持ち出すことになり、国内の雇用まで失われてきました。政権交代後、危機感を抱いた国はものづくり技術を国内に死守しなければ、国内の空洞化は避けられないとの結論に至ったものと思われます。


次年度経済の足固めへ向けての、国が考える中小企業技術支援策を盛り込んだ補正予算の意義が理解できます。新年早々からの株価の上昇は、日本が本気で景気対策を打ち始めたことを海外投資家が好感した結果だと思うのです。モノ創りを国内に回帰させなければ経済成長も雇用も確保できません。輸出における内外価格差を埋めようとするならば、中小企業の技術を国が財政的に支援するしかないのです。


理想的なモノ創り産業の形態は、中小企業の技術を大企業がマーケティングと営業で、製品として世界に拡販することだと思います。大量生産は新興国に生産を委ねて、日本は付加価値を高めた多品種少量の領域で、新しい分野への技術の導入も含め、モノ創り技術で先進国のトップを走ることを目指すべきです。2013年が日本経済のプラス成長の元年になることを心より期待しています。