体罰(暴力)について

大阪の高校バスケ部主将の死をきっかけに、今、スポーツ界で暴力や体罰騒ぎが起きています。隠されてきた問題が噴出することは、スポーツ界や教育界を含めて改善の第一歩だと思います。企業社会では考えられないことが、指導の中で教える者と教えられる者との間で感覚のギャップが起きています。


50年前のオリンピック金メダルに輝いた全日本女子バレーの大松監督時代と、昨年ロンドンオリンピックで銀メダルを獲った現在の全日本女子サッカーチームの則さん監督時代では導き方も教え方も手法が違うような気が致します。時代感覚がスポーツの世界でも教育の場でも旧態依然として引き継がれてきたのではないでしょうか。


企業社会においても、社員が舞台で自由に演技できるように横から目線でアドバイスすることが効果的だと思います。上から目線で権限を振る舞うことが必ずしもベターではないということです。指導者はあまり口出し過ぎず、少しずつ権限を委譲して、個々人の能力を自由に伸ばしてあげる必要があります。


私たちの世代も中学や高校で、先生や先輩から体罰(暴力)を受けたことがありますが、今でも忘れることの無い不思議な記憶となっています。怒りたい気持もわかりますが、決して暴力では相手に伝わるものではないということです。家庭においても同様のことが言えます。親が暴力を振るうために虐待事件が後を絶たないのです。