オリンピック・パラリンピック招致

1964年(昭和39年)に東京で第18回オリンピックが開催されて半世紀が過ぎようとしている。今、2020年開催のオリンピック・パラリンピックを東京へ招致しようという機運が僅かながら運動として盛り上がりつつある。昨年のロンドンオリンピックで、史上最高のメダル数を獲得した日本選手団を歓迎するパレードが銀座で開催された時には50万人の人出が集まったほど、日本選手団のオリンピックでの活躍は閉塞感漂う日本人に勇気を与えてくれたように思う。


ライバルの招致都市は、スペインのマドリードとトルコのイスタンブールのようであるが、是非とも招致活動と共に関係者におかれては世論を盛り上げてほしい。先日、東京オリンピックの女子バレー「日本対ソビエト」戦のフル映像が40年ぶりにNHKで発見されたとのことで、その年末の特集を観ながら高画質でDVD録画した。以前に市販で購入した1964年のビデオテープが部屋の隅に埃をかぶっていたので久し振りに見たが、白黒でかなり画像も不鮮明であった。


東京オリンピックは、日本が戦後は終わったことを世界にアピールするための世界的な催しで、東海道新幹線名神高速道路、首都高速道路など交通インフラの整備が世界銀行の融資でなされた。日本はオリンピック開催のために、東海道新幹線の建設においても現在の貨幣価値で6.5兆円ぐらいを世界銀行から借り入れたが、1990年頃には完済したと言われている。もし2020年に東京が招致都市として決定したとしても世銀に借りることはないだろう。


新年早々からテレビでもオリンピックの話題が尽きないが、今年9月の開催都市決定に向けてさらに盛り上がりが継続することを望みたい。もしかしたら、2020年のオリンピック・パラリンピックが震災復興を世界にアピールする格好のイベントになるだろうと多くの日本人が期待しているはずである。個人的にも生きて元気なうちに、もう一度日本でのオリンピック開催を観てみたい。