日本の将来ビジョン

先週の金曜、帰宅の途のバス停で次女にばったり会った。週末の癒しに帰省してくる娘はやはり父親として有り難い。週末なら、普通は彼氏と過ごすもののように我々の世代では考えるのだが、現代社会は少し違うようである。1週間の仕事で相当疲れるというようなことを彼女は言う。時代がそうしているのかもしれないし、本当に週末を過ごす男性がいないのかもしれない。


一つ言えるのは、都会の若者の様相が私たちの若い頃と違ってきたということである。私たちは地方から都会へ食べるために出てきたので、家族も友達のいない寂しい週末を過ごすのは男女ともに辛かった。今は二世たちにも、近くに家族あり友達ありの時代である。男女雇用均等法の制定で、男性も女性も関係なく束縛されず自由に働くのが当たり前となったが、我々の時代は日々の寂しさのあまり結婚も早く、女性は家事に専念する時代でもあった。


生活水準が向上して、現在の生活レベルを維持するために、男女とも一生懸命には働かなければ人並みの生活が維持できない時代なのかもしれない。しかし思うに、決して望ましい姿だとは思わない。自由で便利な世の中にはなったが、人々の心の豊かさはそれとは違うからである。先日、北欧のノルウェーの生活番組を観る機会があったが、日本はさまざまな面でノルウェーに見習う点が多いように感じた。


イタリアの生活番組も毎週観ているが、決して贅沢をしないけれど心の満足を皆感じている情景が伺える。彼らは毎日変わらぬ生活を当たり前として捉えているのである。我々日本人は、富と豊かさを求めるがために社会全体で毎日を忙しくしているような気もする。家族のあり方も含め、未来にどのような日本を形成するのか、政治家にはわかりやすい日本の将来ビジョンを語ってほしい。