ダイバシティーが進む

タイトルは、企業で多様な人材を活用し、ビジネス環境の変化に、柔軟かつ迅速に対応しようという流行語である。弊社もそのような一企業なのかもしれない。長年にわたり大企業での終身雇用が慣習化し、人材が固定化してきた時代が続いてきた。その考えの見直しがグローバル経済と共に、漸く国内の人材市場にも広がりつつあるようだ。


我々中小企業には大歓迎の時代の到来と時代の変化である。大企業の優秀な人材が定年まで1社で居残るのは、先進国では日本だけではないだろうか。欧米では優秀な人材ほど他社から引き抜かれたりするのが普通である。今朝、新聞である国立大学の教授が「40歳定年説」を唱えていたので、斬新な考えだと記事に注目してしまった。


蓋を開けてみると、政府への有識者会議での未来に向けての勇気ある答申だったようである。確かに50歳を過ぎると、大企業のサラリーマンも定年まで居残ろうとしている人がわが国では大半であろう。それでは日本の未来もないし、日本経済も活性化しないということらしい。40歳前に大企業で力をつけて、他社に転職して活躍したらどうかというのである。


正直なところ、私自身も34歳で妻子を連れて、どんな業界かも分からないところへ転職してきた。それは多少無謀な行動だと思うが、同じ業界で30代であれば、大企業で蓄えた自分の実力を新しい会社で生かしたり、もっと力を発揮できるはずである。50代を過ぎてリストラに怯える毎日を暮らすより、精神的にもいい人生を送れると考えるのも一案であろう。