市場の中で特化する

ソニーが84型液晶テレビを発表した、画像もハイビジョンの4倍らしい。相当、高額商品なのかもしれないが、富裕層をねらった市場に特化して徹底的に攻めるのであれば勝負できるのかもしれない。先日、地方の親戚の家に泊めてもらったら、60型アクオスが異常に大きく見えて、都会と違い地方の家は広いのでちょうどいい大きさであった。ちなみに狭い我が家は37型アクオスでちょうどいいが、84型も是非ほしいという人の買い替え需要がきっとあると思う。団塊の世代は地方でのんびり映画を楽しみながら過ごすことも可能であろう。


これからの日本のビジネスは、狭い市場に付加価値のある技術をもってニーズを独占していくことが必要だと思う。ITソフトウェア業界も同じビジネスモデルで長年食べてきたが、おそらくアプリケーションの開発そのものが近い将来大幅に減少してくるだろうと予想されている。食べていけない同業者が巷に溢れてくることだろう。どうも日本のIT業界は自分で市場を開拓できないようである。理由は、上から自動的に落ちてくる下請け仕事に長年携わってきたから自ら種を撒いて収穫することをやってきていない会社がほとんどである。


弊社はリーマンショックを契機に、将来の市場の激変を予想し、新規事業の創出を社員皆で真剣に考えてきた。その一つが農業関連市場であり、あらゆる見守り市場である。近い将来、40万倍と予想される膨大なあらゆるデータを加工して人々の安心・便利な社会をつくるのも我々の仕事である。願わくば、地方でも若者が楽しく農業を営みながら家族を養っていけるように社会変革していくのも、これからの我々の仕事かもしれない。一次産業を6次産業へ発展的に変えていくことを真剣に考えていく必要があると思う。