社員の可能性を信じて

今春大卒者56万人の内、12万人がフリーターを含む非正規雇用が実態だと昨日のNHKで取り上げていた。5人に1人が正社員として企業に勤めていないということである。高卒、専門学校卒は入っていないので、正確な数字は分からないが、新卒者の20%が失業者だというわけではないけれども、正規の身分で企業から迎えられていないのが現状である。


多くの企業が儲かっているときには大量採用をするが、儲からなくなると目先の数字を優先して採用抑制や人員削減にまで及ぶケースが見られる。我が社は設立後32年間、今日まで会社の業績悪化で人員削減に及んだことは無い。経営のプロからみれば未熟な素人経営だったかもしれないが、じっと我慢して継続していれば自然に会社は形作られていくようである。


事業の内容も、他社より儲けることを念頭に経営してきたことは無い。単に儲ける経営が果たして遣り甲斐のある仕事かというとそうでもない。事業の内容は他のIT企業と同じように、時代の変化とともに需要に沿って今日まで生き延びてきたので特徴と言えるものはないが、自ら先進的なIT技術の動向へ目を向けて考えながら経営してきた。


業界内では特需に大量動員して利益を上げる企業も多いが、我が社は同じようなスタイルで競って儲けようと考えたこともないし、人・物・金で規模に優る企業と勝負しても勝ち目は無いと考えている。自分たちは自分たちのスタイルで、同業他社には真似のできない業態を考えて、自社の強みを発揮していくしかないと思っている。