終戦記念日に際して

太平洋戦争で亡くなった日本人犠牲者は300万人と言われています。一方、アジア諸国に出兵した日本兵は240万人に及ぶようです。如何に多くの日本人が、召集令状一枚で生存の保障の無い戦地に送り出されたか、現代の立場で考えてみると驚きに値します。


日本はなぜ戦争に突進していったのかと、さまざまな議論がなされるこの時期ですが、国連を脱退し、欧米列国を敵に回した当時の緊迫した情勢を一概に理解することは容易ではありません。しかし、国のために生死をかけて南洋の戦地に赴いた当時の日本人が如何に勇敢だったかは理解できます。


戦後の民主主義教育で人間としての自由が得られ、高度経済成長により先進国の仲間入りをし、国家としても富を得られましたが、野生的な日本人の精神と海外を切り開こうという闘争心は、どこかに竦んでしまったように感じられなくもありません。


願わくば、戦前の日本人のような開拓精神を、現代社会の教育の場で育むことができたら、もっと世界に羽ばたく日本人の活躍の場が、世界中の至るところで得られるのではないでしょうか。敗戦国として多大な犠牲を経験した日本人だからこそ、世界平和へ貢献できると思われます。