ロンドン五輪柔道

ロンドン五輪たけなわであるが、柔道の大会を見て驚いたことの一つに、主審の判定がよく変わるということである。真剣に闘っている選手にとっては困惑の連続のようである。男子66キロ級準々決勝では日本の海老沼選手が当初敗れる審判が下った。周囲からの判定不服の抗議が認められて、審判のやり直しの結果、当初の判定が覆り勝利したということもあった。


もし、主審の審判が覆らなければ、海老沼選手は敗退して、銅メダルも無かったということである。それにしても審判団の審判のあやふやさには驚いてしまった。闘っている選手にしてみれば非常に気の毒な話である。オリンピックは何が起こるかわからない(魔物が棲んでいる)スポーツ大会イベントである。


オリンピックは通常の試合と違って、選手はメダルの取得だけをねらっている。試合運びも自分に有利な情況に相手をおびき出すところがある。柔道を見ているとまともに組まない試合ばかりである。まだ足取りに先行することを今回のルールで禁止したそうであるが、レスリングでもないのに足取りばかりしていても試合が面白くない。


今回の試合を見ていて思うことは、最初の3分の試合時間はほとんど足りていない。5分間の延長戦ばかりが多く、正々堂々と組み合う試合がほとんど見られない。試合開始の最初は、お互いに組み合うことをルールづけしたほうが、技の切れ味も鮮明で、観ていて勝負が面白いような気がする。