人相の話

人間は生き物だから人の人相が年齢とともに変わっていくのは当然である。昨今、地下鉄サリン事件容疑者として17年間にわたり指名手配され、人相の変わり 果てた元オウム真理教信者にマスコミのスポットが当たっているが、事件当初の人相を指名手配の写真に使っていること自体、警察機関の捜査感覚に笑ってしま う。


いつも一つ屋根の下で暮らす夫婦であれば何十年経っても相手を見間違えることはないが、小・中・高時代の同級生と20年以上も会わないでいると、お互いに長年の月日で人相が変わってきているのに気が付く。私たちも高校卒業20年目(40歳)にして初めて同窓会を催した。


それから4年毎、オリンピックの年に開催をしているのだが、今年は当たり年なので高校時代の修学旅行の再現を仲間の同級生で計画している。中学の同窓会へ は今年初めて、なんと40年ぶりにふるさとでの開催に出席した。40年も月日が経つと20年間など比較にならない。残念なことだが、遂には最後までわからず じまいの同級生もいた。


最近、高齢化社会だからなのか、NHKテレビで往年の歌い手さんが歌謡番組によく登場している。しょっちゅう見かける往年の歌手を見ても(自分のことを棚 にあげているわけではないが)、月日の経過を人相に感じてしまう。当のご本人が一番気にしているのだろうが、顔や声が商売の道具なので仕方がないのだろう。


若さを保つ努力も必要であるが、大事なことは健康を維持して、現役で仕事をし続ける姿勢だと思うのである。青年時代から行動の変わらない身体が若さを保持してくれるような気がする。匿名だが、有名人でも現役でマスコミに出ている人ほど若々しいようである。


人相を極端に変えたくなければ、たった一度の人生だから行動力を生かして努力するしかないと思う。