騒音公害

今から20数年前、横浜市戸塚区の郊外へ引っ越してまいりました。その前は綾瀬市の米軍厚木基地に隣接した寺尾西という住所地に3年ちょっと住んでいたことがあります。ちょうど中東情勢が緊迫していた時期でもあり、米軍の夜遅くまでNLP(夜間飛行訓練)で、家族の話し声やテレビの音声まで聞き取りにくいほどの騒音の毎日でした。


沖縄の普天間基地周辺に在住している沖縄県民の苦痛な生活は計り知れないような気がします。私が以前住んでいた綾瀬市寺尾地区は、ちょうどジェット戦闘機が頭上を通過し、着陸態勢に入るところで、周囲を騒音が包み込むような感じを受けました。騒音は昔から公害だと問題視され、住民の集団訴訟が何度も生まれました。


今は戦闘機の騒音とも縁が無くなりましたが、騒音のある無しでは住環境に雲泥の差があると経験上で思うわけです。政治家の皆さんは、おそらく騒音の真下で生活されたことがないため、住民の苦痛が理解できないのだと思います。ご自身たちが毎日、騒音に悩まされない限り、思い切った対策は打てないのではないでしょうか。


元橋本政権で普天間移転が決定したにも拘らず、今日まで事が運んでいないのは政治の怠慢としか言いようがありません。原発も基地も、ある意味では経済的な餌との代償で、政治に国民が裏を掻かれた結果ではないでしょうか。永田町の机上に住民の不安や悩みは聞こえてこないから、国民の政治への不信感が蔓延するのだと思います。