テレビ視聴率

昨日の新聞記事にNHK大河ドラマ「清盛」の視聴率が一桁台と、大河ドラマ始まって以来の不人気ということである。世相を反映しているのか、全体の映像が暗くてくすんでいるような印象がぬぐえない。前回の「お江」で登場する女優の着物姿があまりにもきらびやかであったので、そのイメージが強いのと社会全体の閉塞感でつまらないのだろうと思う。


大河ドラマは最初が肝心で、「清盛」もスタートから余程視聴者を惹きつけるような演出がないと、その後継続して観ようという気にはならないのかもしれない。帝継承のいざこざや、平安の藤原摂関政治が崩壊して武家政治へ転換していく過程の人間描写が面白いので、私自身は「清盛」を毎週楽しみにして観ているが、これからが本当の見所だと期待している一人である。


中学・高校時代は歴史があまり得意ではなかった。というより、先生がただ黒板に筆記し、指導書を棒読みするだけのつまらない退屈な授業だったので、歴史の面白さに興味が湧かなかった。成人してからNHKの歴史物や大河ドラマを観たり、歴史小説を読むことにより、学習し直しも含め、こんなに歴史は面白いものかと嵌(はま)ってしまった。


今考えると、中学・高校時代の歴史はただ暗記するばかりの授業でつまらなくて、現実的で興味のある地理とか教科書の薄い政治経済を単に受験のためだけに丸暗記していたようである。しかし成人してみて、歴史ほど面白いものは無いというのが率直な感想である。


今の若い人たちにも、歴史上の人物がどのように国づくりを進めてきたかを、もう少しテレビの歴史物番組を観ることで興味を深めてほしいというのが今の心境である。歴史考察により、洞察力を養うことで人間的にも成長すると思う。