瓦礫(がれき)の受け入れ

時々ニュースで、東日本大震災の被災地で発生した瓦礫の全国各自治体での受け入れに対して、猛反対をして阻止しようとする住民運動が見られます。同じ国土に暮らす国民として非常に残念な光景だと胸が痛む思いです。「瓦礫」と言いますが、本当は東日本大震災で被災された多くの犠牲者の住まいや家財道具の残骸であり、「慰霊とすべき被災者の魂の集合物」だと思うのです。決して単なる厄介な廃棄物だと考えてはいけないのです。


同じ日本人であれば被災者の慰霊の気持ちを込めて、全国の自治体で競って葬って上げようという機運があってしかるべきだと考えるのです。なにも個人宅の庭に山高く積み上げようと言うわけではないのです。これまで東北の人たちで生産された美味しいお米やお酒、豊富な果物のお蔭で全国各地の方たちも満足されてきたでしょう。その日本人同士のご恩にも報いる気持ちが非常に大事だと考えます。


私は被災地の人々が一刻の早く仮設住宅の暮らしから開放されるよう、瓦礫処理の受け入れを全国の自治体が早急に協力して取り組むべき問題だと考えます。自らの受け入れは避けたいと自分保護にばかりに囚われないで、いつ自分たちも被災するかわからないので「お互い様」であるという、「明日は我が身」の被災者に対する前向きの厚い支援の志が大切なのではないでしょうか。