日中関係

昨日あるテレビ番組で、日本人として中国の杭州緑城監督で活躍されている岡田武史氏の人物像を紹介していた。政治的にわだかまりの絶えない日中関係であるので、日本のスポーツ指導者が中国チームの強化に乗り込むことを好まない人や指導者批判をする人が多いが、とんでもない話である。氏の立派な人格が現れていたこともあり、テレビ番組の取材内容も良かった。


岡田氏も知らない人であったが放送を観て感じたことは、中国チームから指導者として歓待され自分の可能性に賭ける姿勢とともに、氏の行動が日中友好に重要な効果をもたらしていることを賞賛すべきだということである。以前もシンクロナイズスイミングの中国監督に就任した女性が罵声を浴びたことがあったが、同様で日中友好に貢献していることを大いに評価すべきである。


中国に抜かれてGDP世界3位になった日本は、おそらく近い将来インドに抜かれて4位になることも遠くはないだろう。新興国はこれからも高度経済成長して、国々が発展して国民も徐々に生活の質や豊かを享受していくであろう。今や経済的に豊かになった日本は新興国と同じ土俵では戦えないので、日本独自の分野を切り開き、新興国にない技術やノウハウを輸出するしかない。


特に日中関係が最重要だというのは皆が共通認識でもある。しかし、日本の政治家はいつになっても上手な付き合い方が出来ないようである。民間人のほうが外交力として一枚も二枚も上のような気がする。日中国交40周年を越えたが、一緒に「井戸を掘る」ような傑出した人物は見当たらないようである。