歌謡曲

近頃、テレビで往年の歌謡曲を聴くことが多い。どこのチャンネルを回しても同じようなバラエティ番組が多い中で、避難所生活をなさっている人たちも歌謡曲番組を見て、おそらくひと時の安らぎを感じていることと思う。特に昭和時代の歌謡曲には思い出の多い日本人ばかりである。確かに往年の歌手も年を取った方が多いが、歌声を聴く限り昔とあまりイメージは変わりはしないのである。


長引く避難所生活には孤独感と精神的な疲れが大きいと思うので、歌謡曲やさまざまな歌番組を毎日でもどこかの局で放送されることを期待したい。子どもを囲んでの家庭はそれなりの賑やかさがあり、家族団らんの日々を送ることができるが、子どもの居ない老人世帯など夜の時間が歌謡曲番組で時を忘れて楽しめると思うのである。


私自身も二人きりの夜に最近、テレビで懐メロを聴く機会に恵まれて大変ハッピーだと感じている。あの歌手はまだ元気だったんだとか、随分老けたなぁとか、子どもさんが活躍している割には若いとか、自分の年齢の経過も忘れて楽しむことができるのは、癒しを与えるテレビの身近な効用ではないだろうか。


長くて厳しい避難所生活の夜に、テレビとともに懐メロをカラオケで楽しむ人たちの光景が見られることを望みたい。