ペット社会

最近、世の中はペットブームとなっている。飼い主にとって、ペットは自分の子どものような存在であると皆が考えている。


ペットの死により、大人が精神的にいつまでも立ち直れないという話も多い。どうやら時代がそうさせているような気がする。


わたしが子どもの頃は、家族は犬や猫を「畜生」と呼び下等動物扱いをしていた。土足できれいな箇所に足跡でも付けたら飼い主から大声で怒鳴られたものである。


昔は人間の残飯を食事時にあげたものだが、今の社会では人間同様に溺愛されて、食事は栄養たっぷりの高価なペットフードをやる時代である。


どうも人間が、犬や猫を生活の一部に取り込んでしまっているのが都会暮らしの実態ではないだろうか。


裏を反して考えると、核家族化で都会の生活が、親子だけでは精神的に満たされていないのが現実ではないかと思うのである。