朝礼の話

今朝の社員3分間スピーチで、13日の今日は明治時代に苗字が義務付けられた日であることを紹介されました。確かに小さい頃に育った故郷の村では近所の人を名前で呼ぶ習慣がありました。当時はあまり意識していませんでしたが、私の村でも苗字は単純で「山」や「田」という文字を使った苗字が多かったようです。


都会では苗字で人を呼ぶことがほとんどですが、地方では人を名前で呼ぶのが昔は普通でした。親しみがわくというのもありますが、昔の村には当て字でつけた同じ苗字が多かったので、お互いを名前で呼ぶ習慣が自然と広がったのでしょう。ちなみに私の亡くなった祖父は「利人」名前の人でしたが、私が小さい頃には「りとさん」と言ったら村を越えて町中の人が知っていました。


私はその人の孫だというだけで、「なるほど」と町中の人に知ってもらえたわけです。それほど珍しい名前だったのだろうと想像するわけです。近年はあまり名前を呼ぶ習慣がありませんので、せっかく名前をつけても苗字が中心ですから、誰が誰だか記憶に残らないことが多いように感じます。


人間関係が希薄になったことにも共通しているのではないでしょうか。小さなことですが、非常に大事な成熟化した社会の側面のような気がいたします。