先輩より

昭和の高度成長時代には、団塊世代を頂点に大量の田舎っぺが大都会へやって来た。彼らは、ただひたすら食べていくために懸命に働いて、やがては都会で家庭を持ち、子どもをつくって育ててきた。そして念願のマイホームまでつくって故郷から完全に独立してしまった。


当然、彼らの子孫も都会で生まれ育ってきているので、彼らに田舎っぺの要素はないし、外見の見た目も都会育ちで質的にも問題はない。ただ温室で不自由もなく育ってきたこともあり、冷たい外気(企業社会)では傷つきやすい面が見られる。思うに、子どもの時代は親から離して田舎で育てるくらいの考えが、これからの社会には必要なのかも知れない。


若者の失業が多いというが、きつい仕事になかなか就きたがらない傾向もある。優良な会社でも学生の応募が少ないし、3年もすると辞めてしまうことが多いと聞く。若いうちは給料など気にしないで、懸命に働き、遊ぶことも大いに結構だと思う。仕事だけではつまらない人生なので、人と交流して楽しむことを覚えたほうがいい。会社と自宅の往復だけの日々など時間が勿体無いと考えなければならない。


「立てばパチンコ、座ればマージャン、歩く姿は馬券買い」と、かつての若者は揶揄されていた。私もマージャンは覚える時間を持たなかったが、パチンコや馬券買いに明け暮れていた独身時代があった。思えばその頃が一番自由だったような気がする。


是非、若いうちは「旅の恥は掻き捨て」の心で、これから長い人生なので皆さんには焦らず、気持ちを楽にして、おおらかに生きてほしいと思う。