昨今の進学事情

たまたま本日、来社された営業の方と話していましたら、昨今の進学事情の話題に飛びました。
近年の日本の出生率もピーク時の50%となり、今後、明らかに若者の人口が年々減少していくであろうと考えられます。一方、ご承知のように高齢者の人口は年々増加の一途を辿る傾向にあります。


ところが大学進学率は年々増加し、今や二人に一人が大学などへ進学する時代です。おそらく親から大学くらいは出ていたほうがいいと、先生や親から導かれるままに進路を決める子どもも多いのでしょう。プロ野球の世界をみても見栄なのか、知名度のある球団しか入らないとか取りあえず大学進学して野球を続ける選手もいます。


将来の職業意識が何をやりたいのか大学卒業まではっきりしていない世代が多いような気がします。70年代以降の高度経済成長時代であれば、特に職業を絞らなくても選り好みをしなければどこかの会社には確実に就職が可能でした。しかし近年は、日本の雇用を支えていたかつての雇用の場が海外へ広く展開しています。


洪水で浸水したタイの工場を見てもわかるとおり、日本の70年代前後の高度経済成長時代の光景はタイはじめ新興国で見られるように、大多数の雇用を生む場はアジアはじめ海外に移っているのです。グローバル化時代は若者も海外にも目を向ける意識の転換をしなければならないということです。


ただ大学などに進学するだけでは雇用の場は見つからないということを肝に銘じるべきです。アルバイトをしていたとかサークルをしていたという自己アピールだけではこれから国内企業では通用しないということです。知的産業への就職を目指すのであれば、専門能力を徹底的に磨き、即戦力を多少は身につけて社会へ出なければならないと思います。


今後の日本経済として、内需が縮小する中では海外を行き来して外需を取り組む必要があります。若者がもっと勇気を持って海外に出て行くように、先生方やご両親の導きが必要に思います。子どもにフロンティア精神を植えつけていくことが教育上も必要な気がいたします。


厳しいですが、このことが来る日本経済活性化の糸口になるのではないでしょうか。