光陰矢のごとし

新横浜に本社を移転して早15年になる。平成8年8月8日に末広がりを期待して、横浜駅前から心機一転の決断で引越しした。西暦では1996年であるが、当時は新横浜もバルブ崩壊後の爪あとが残っていて、謂わばテナントビルのバーゲンセールをやっているかのごとく、どのオフィスビルも空テナント募集の看板が掛かっていた。


ソフトウェア業界も拡張しすぎた不動産業界と同じように、バブル崩壊の影響をもろに受けて多くの同業者が整理縮小されて、また新しい時代の幕開けを迎えようとしていた矢先でもあった。あれから15年、当時、毎年入社した社員も残っている人は勤続10年を超えている。


この変化のスピードの早い業界で10年以上のキャリアというとベテランの部類に入る。当時の新人たちが今はベテラン社員として、外部環境のライバルに混じって第一線で活躍している姿はとても頼もしいし、喜びでもある。社員のみならず営業で走り回っていた私も社員とともに経営者としてのキャリアを重ねてきたのも事実である。


10年、15年など過ぎてしまえばあっという間であるが、人が関わる事業なので長い歴史の中では様々な出来事が起きる。しかし、企業は1年1年の積み重ねで継続していくので、どんなに社会環境が変わろうとも、変化に対応していかなければ業界で生き残ることはできない。


そろそろ第三創業期を意識して、新しい本社ビルへの転居を機に、業務の拡張を目指したいと考えている。日本の経済もマイナス思考ばかりが飛び交うが、もっとプラス思考で高い成長を目指さなければ明るい希望の持てる社会にはならないだろうと思う。