我欲と社会性

人は誰でもさまざまな欲望を抱いていますが、それぞれの欲望を実現する前に自らがとる行動として、今、何が優先されるべきであるかをよく考え検討しなければなりません。自らの行動において公私を混同しないためにも我欲を抑制することが必要だと思います。


といっても、人間は意志が弱いので欲望に流されてしまいがちです。固有名詞は出しませんが、ニュースで取りざたされている経営オーナーによる会社運営上の不祥事も、自分の欲望を優先して背後の存在をまったく無視して行動するから後々の落とし穴にはまり大問題に発展するのではないでしょうか。


この事は企業社会に関わらず、家庭内でも同じ事が言えるようです。家庭でも双方が我欲をもとに自分の主張ばかりしていては精神的に満ちた生活も望めません。さまざまな問題を抱えている日本の社会でよりよく生活していくためには、我欲を抑制して他人の気持ちを優先して思いやることが大事だと考えます。


しかし、そのような行動がとれない大人が多数存在します。社会に出てからその人の姿勢を改善するのは大変なことです。それができない人を人の上に立てるべきではないのです。すべて家庭環境が生んだ産物なのですが、欠点に早く気づいて若いうちから修正を行わなければなりません。


「鉄は熱いうちに打て」と言いますとおり、社会人1年目に人間としての社会性を身につけさせる必要があると、最近なっていろんな方と話をする中で強く意識するようになりました。一つの解決策として、是非、農業体験の普及を促進していきたいものです。自然を体験し、自然に感謝することが人間の心を育むことへ繋がるようです。