ピラミッドだけでは夢がない

もう昔の話になってしまうが、オイルショック後の就職難の中、潰れないならどこでもいいと思って入社したのが偶然にも建設会社だった。


受注した請負工事の施工管理が主な稼ぎ元であったが、下請け会社の労務者の苦労によって事業が成り立つことを、一緒に汗を流しながら働いてみて身をもって体験した。


やがてIT業界へ転職したが、ピラミッド業界構図の末端で仕事をする会社だったので、社員は現場の苦労ばかりで決して会社として将来に夢があったとは言えなかった。


このままでは終わりたくないと長年悔しさを抱きながら今日まで来たが、漸く自社ブランドの製品を世に広めよう日夜頑張る社員が存在する会社になってきた。


これを機に若い社員の夢を実現すべく、来るべき少子高齢化時代に新しいICT活用の活路を見いだし、微力ながらも小さな会社として地域社会に貢献していきたい。


人々の要望にキメ細かく対応するためにも、逆ピラミッド型組織を念頭に置き、末端で働く人に夢を与えるのが業界の在り方として肝要なことではないだろうかと考える。