信仰

もう時効だと思ってお話しするが、わたしが学生時代の頃にサークルの勧誘を受けて調べてみたらある宗教団体へのお誘いサークルであった。折伏という宗教団体への入会勧誘行為であるが、当時は熱狂的な時代で大学でも大っぴらに行われていた。たまたま当時、大学の仲間が知らぬ間にひとり勧誘されて入信してしまった。


それから私の周りの友人が次々と勧誘されて入信していった過去が存在する。それから何十年経過した現在も熱心な信仰者のようなので素晴らしい宗教団体だと思う。実は私も無理やりに誘われて、集会場で強引な説得を何日にもわたって受けたうえで、仕方なく他人の仏壇に格好をつけて拝んだこともある。


社会人になっても宗教団体の方とのお付き合いは普通にしているが、真面目に信仰心をもって仕事と人生を送っている方には何の抵抗も無く心から感心している。ただ昔は他宗教を批判していたので、そのときには仲間とも激しく論争したりしていた。人に迷惑さえ掛けなければ信仰は自由なので、他宗教を理解しないで批判することは良くないと思う。


最近も団体の新聞の購読を時々頼まれるが、紙面の内容をみると団体の方々の信仰の熱心さに驚かされる。信仰心を持つことで世の中の犯罪事件が少しでも減少するのなら、精神的に悩んでいる若者を折伏するのもいいことではないだろうか。昔のように強引な勧誘は少し問題かもしれないが・・・。


私の実家は浄土宗だったが、幼いときから何を疑うでもなく仏壇に家族と一緒に拝んでいた記憶がある。せいぜい「南無阿弥陀仏」の念仏を唱える程度であったが、今考えてみると、その姿勢を幼い頃に家族から子ども心に植え付けられたからこそ、今の自分というものがあるような気がする。


昨今、都会では犯罪が多発しているが、現代の日本人に信仰心が薄くなったというのも一つの原因ではないだろうか。