訃報

今朝、郵便ポストから書状を取り出したら訃報のお知らせが届いていた。
差出人が故郷の懐かしい方だったので読んでみたらご主人が86歳でご逝去されたと言うことである。
年末近いこの時期になると毎年「新年のご挨拶をご遠慮させていただきます」という葉書が届くことが多い。
自分の歳から考えてみると、昔、田舎でお世話になったご近所の方々も相当な年齢である。


私の育った村の部落には家が8軒あり、私たちが幼い頃はどこの家もお爺さんお婆さんから孫まで3世代が元気に暮らしていて、8軒のどのお家も小さな子どもいて部落といえどもとても賑やかさがあった。ご想像のとおり、現在は空家が年々増えてきて、人が住んでいる家は6軒で皆お年寄りの家族ばかりである。少ない人口の中で、また親しい方が亡くなってしまった。


何年も田舎の人に会っていないと時計は止まったままなので、当然の訃報を知ると昔の故郷の思い出が浮かんできて寂しい限りである。我が実家も10年以上も前に空き家であるが、地方の田舎ではお年寄りが居なくなると次第に空き家が増え段々と過疎化していくのが現状である。一極集中の大都市で暮らしていると、田舎の方たちがどんどん老けていっているのも気付かないようである。


遠くからお世話になった故郷(ふるさと)の方のご冥福をお祈りしたい。