介護(続編)

luckycherrymame2011-09-07

今回は私の経験した親の遠隔介護についてお話します。母は昨年86歳で息を引き取りました。グループホーム入居1年を目前にして病院のベッドで静かに永遠の眠りに付いたのが昨年9月27日未明です。横浜の自宅において午前0時を少し回った頃に急に電話が入りました。寝ぼけ眼で出た受話器から「○○病院の看護師の○○ですが、稲田様のお宅でしょうか?お母様の様子が急変されましたので、すぐ病院までお越しいただけないでしょうか?」「どうしたんですか?はっきり言ってください!」
「つい先ごろお亡くなりになりました」「え!!」「代わりました当直の医師ですが、担当医が休んでいますので詳しいことは聞いていなかったのですが・・・」「2週間前に担当医からそのうちに退院して施設に戻れますからと聞いたばかりですよ!」
「詳しいことは聞いていなかったので・・・」「仕方がないです、もう遅いですよ、生き返るわけではないので」「すみません、ではお待ちしています」・・・と、このようなやり取りでした。そのまま寝床で心を鎮めながら、朝一番でこちらを発つ気持ちの準備をしました。

 話を元に戻しますが、昨年から数えて5年前、母は40年間アパートで一人暮らしをしていましたが、急に部屋で動けなくなり、昔からお世話になっている民生委員から電話がかかってきて動けないのですぐ来てほしいということになりました。食事の支度もできないのでアパート生活は難しいということになって、役所から老健施設を紹介されてお世話になることになりました。問題はいきなり施設へ連れて行ったものですから激しい抵抗で入居を拒否して、説得するのに役所、民生委員、私を含め大変苦労しました。私自身、何の知識もないままでしたが、母を何とかしなければという思いが一番でした。早急な引越しも二人の民生委員のお力を借りて、大家さんの軽トラックで施設まで片道30分の距離を何往復したか数え切れないくらい荷物運びで走りました。遠隔地で時間が限られた中での引っ越しや入居手続き作業は驚くほど捌けたことに、しばらく月日が経った後に実感しました。

 やっと入居してから愈々様々な戦争状態が始まりますが、話が少し長くなりますので取り敢えずこの辺で一旦打ち切ります。