人育ては自分育て

皆さん、毎日占いを気にしていますか?わたしは元来、楽天家で占いなど当てにならないと考えるタイプですが、我が家では毎日カミサンがTVで朝方に見ているので、つい私も興味本位で見せられています。参考にしたらと言うので、仕方なしに真面目に毎日見るようになったわけですが、確かに参考にするには毎日変わっていて注意にはなるようですね。

 たまたま今日は運勢が一番良かったので、何となくリラックスした気分で都内での同業者間の定例会に参加しました。テーマは「求める人材像」に関して各社レポート提出し、順番に発表するといういつものパターンで進みました。ところが人材問題で悩みを抱えている会社が多く、人材教育と言いつつ中々うまく行っている会社が圧倒的に少ないのが現状だということを感じ入りました。中には実態を話すと恥をかくので本日は参加したくなかったという会社も存在したわけです。

 やがて私に順番が回ってきたときに、終始、会社の自慢話になってしまいました。どんな内容の話をしたかと申しますと、弊社は若手社員が率先して教育計画を練り、横串の人材育成を自主的に行っている、と・・・。仕事はチームワークで、人材育成は年間通じて様々な手法で地道にやってくれているので、参考になるかどうかはわかりませんが、と・・・・。4年前から外の空気を入れ替えて漸く空気の通りが良くなったと、わかるようなわからないような話を持ち時間オーバーしながら語ったわけです。

 おそらく朝の運勢を聞いていなかったならば、遠慮して当たり触らぬ話をしたかもしれませんが、”絶頂にうまく行く日”だとTVで繰り返し放送していましたので、心持ち気分が良かったのだと思います。仕方ないですが、やはり経営者でも世代間の悩みの違いがあります。若い経営者もいろんな失敗や辛さを経験することによって、ある世代になってくると昔のように体力もなくなってきて、若い社員の力を借りざるを得なくなって任せようとなるのだと思います。

 弊社の現在は、中堅社員が非常に率先して会社を引っ張ってくれているように感じています。人材育成は家庭の子育てと同じように、「木の上に立って危ないときは手を貸してやる、いつでも相談に乗ってやる姿勢」が必要だと思います。子どもも社員も同様で「親が言うようにはならないが、親がするようになる」つまり後姿を見て育つと思われます。あまり親や経営者がちょっかいを出しすぎない方が自分で考える力を育てる上でも大事ではないかという気が致します。

 京セラの稲盛会長が説いているように、まさに会社の成長イコール能力×熱意×考え方だと思います。最後の考え方がマイナスだと、せっかくの値までマイナスになり、会社の成長の足を引っ張ることになります。ベクトルと言いますか、理念や価値観を社員と経営者で共有することが最も重要なことだと考えます。まだまだこのような私も勉強中です。