送り火

 お盆も今日16日は送り火である。ご先祖様を再びあの世へお送りするわけで
あるが、伝統文化を引き継いでいる京都ではこのような催事を送り火とされてい
る。私の田舎ではお盆の飾り付け(精進食や花々などの供物)を笹や松などで
作った船に載せて、海に精霊(しょうりょう)流しと称してロウソクを灯して流
していた。初盆の家は目立つように小船を造って食べ物などをたくさん載せて海
へ流していた。

 今はふるさとの家族もいなくなったので、田舎のしきたりにも参加することが
なくなった。ただ我が家の仏壇にささやかに食べ物をお供えしたり、きゅうりと
茄子で馬(ご先祖様が早くお盆にやってくるように)と牛(ご先祖様がゆっくり
天国へ帰るように)を作って飾ったり、線香を長時間焚いているだけである。風
習やしきたりは親から引き継がないと中々難しいものである。