長幼の序を生かす

このところ訃報の話ばかりが飛び込んでくる。昨日も数年前までお元気
だった先輩が亡くなられたとの報が届いた。明るい祝福のステージに立
つ話題にも縁遠くなったのか子どもから聞くくらいのようなものである。
しかし、震災を契機に家族を持とうという空気も若者に出ていると聞くの
で嬉しい話である。

昨日、業界のある先輩の方と同じ部屋で一緒に過ごすことになり、失礼
ながら根掘り葉掘り人生の一部をヒヤリングしてしまった。人それぞれ
歩みは違うので、ちょっと何かを持ち合わせている方の人生談を引き出
すのは自分にとってとても参考になる。中々同じ人生を経験することは
できないので、人からヒアリングすることが一番である。

この術は簡単のようであるが実は難しいと思う。年数を経て親しくなると
同時に相手の立場に関心を示し、相手をうまくたてながら聞き出すので、
乗ってもらわなければならない。相手も真剣に最後まで聞こうとする姿勢
を感じれば年配者の場合特に話はどんどん進むのである。絶対自分の
人生の話などしないで、情報収集のときは徹底的に聞くのである。

男女の違いもよく理解していれば夫婦関係などもうまくいくはずである。
先日、外国人英語教師殺害事件の訴訟ニュースを紙面やTVで見かけた
が、どんなに頭脳が良くても子どもを育てる人的環境が思わしくないと、
思わぬ事件に至ったりする。極悪人では決してないと思うのだが、犯した
罪は相手の家族にまで被害が波及してしまうことを、育ちが未熟だから
気がつかないのである。

子どもを持った親は自分のことよりも、子どものことを優先に考えて行動
しなければならないということを示した事件でもあったと思う。