原発のコスト

新聞によると、福島原発の損害賠償額は10兆円を超えるという。
しかしフランス製の放射線浄化装置のレンタル料金は、汚染水を浄化
するためには1万トン当たり1兆円で、20万トンだとおそらく20兆円くら
いにまでコストが掛かることが予想されるという記事を少し前に読んだ。

放射能汚染水の浄化も最初に東芝の機械を通して、最後は日立の機械
で完了するようだが、中間にアメリカの機械そしてフランス・アルバ製の
浄化装置の機械を通過するようである。一体全体、何10兆円の費用が掛
かるのか、そのコストをどこから捻出するのかさっぱり国民にはわからな
い。

新聞では国債を発行すればとか論じる人もいるが、10兆円ならまだしも
いくら掛かるのか見当もつかないのが現状だろう。莫大な額なので発表
できないのであろうか、国民の税金が使われるのだからもう少しわかり易
く説明してほしいものである。

先日、原発コストは安いといわれてきたが、本当に安いのか、高いのか、
いくら掛かっているのかという、ある番組で翌日の内容を耳にしたので楽
しみにしていたが、いつの間にかその話題は飛んでしまったようである。
何度も言うが、当初からの建設立地に際する国の多額の補助金などを
通算すると大変な額になる。

計算して示されると多くの国民は本当に驚くに違いない。おそらく公表さ
れないのもそこに事情があるのだろう。昔から日本の政治に国民が不信
感をぬぐえないのも、重要な事実を国民に知らされないままに事が運ば
れるからであろう。