うたた寝

昨日、あるTV番組に田中真紀子議員が出演されていた。
少し途中だったので、なぜ突然の出演になったのかわからないが、
菅首相の「リーダーシップ」が問われて党内外がギクシャクしている
ので、おそらく昭和のリーダーのひとりであった田中角栄元首相を例
に振り返ってみようということになったのであろうと推測する。

確かに現在の菅首相と比較しようもないが、田中角栄元首相のリーダ
ーシップには凄いものがあったように記憶している。学歴のない人だが
頭脳の切れも行動力もあったし、ずば抜けているのは人間的魅力だっ
たように思える。視野が広く人の心を読むのが上手で、人に好かれる
政治家であった。

現在のような国難の時にもってこいの人だと誰しもが思うのではない
だろうか。もう知らない若い世代が多いのでピンと来ないかもしれない
が、政治家として先を読む力はずば抜けていた人物である。現在の中
国との関係を、より早く切り開いたのは田中角栄元首相の功績である。
今でも尊敬の念を抱く方々は多いのではないかと思う。

菅首相は性格なのかも知れないが、リーダーとして資質に問題がある
と言われている。どんなに頭脳が良くても相手の話に耳を傾ける謙虚
さがないと人の上には立てないし、下の者が上のために働かないので
ある。市民運動家出身で市川房江さんの助手のような存在だった菅さ
んは組織を動かす器ではなかったのかも知れない。

しかし皆が選んだ代表であり首相に選ばれたのであるから、選んだ人
たちも責任と持って東日本大震災の復興の目鼻が立つまで菅首相
当面は我慢して支えてほしいと考えるのだが、目立つために政権交代
をしたくてたまらない与党陣営の欲望もわかるし、政治家は自分のこと
ばかりを考える習性だから、信頼していないが騒動も止められない。