ネット社会がもたらす政変

人々の想像を超える今回のネット伝達の急拡大で、驚きを感じた国民や行政関係者は多いと思う。
大方の予想ではチュニジア、エジプトの例もあるので、軍事独裁政権のリビアは民衆デモを鎮圧するだろうと言われていた。ところが今朝のニュースではカダフィー大佐が国外脱出したとの噂である。

驚いたことは、リビアという国には憲法も国会もないらしい。よく国家が成り立っていたと感じるが、それだけ軍事力や警察力を背景にした独裁政治で国民を完全に抑えていたということだろう。民主化などありえない国家だったことが理解できただけでも平和への前進ではないだろうか。

欧米先進国は、これまでエジプトやリビアのような独裁国家を背後から支えてきたので、今後しばらくは経済的な反動を覚悟しなければならないだろう。しかし民主的で平和な国家形成へ時間をかけて進むのであれば支援すべきであろう。

まさかこんなに早くリビアにまで飛び火するとは、ネット利用者を含め誰もが想像しなかったことである。
エジプト政府はデモ鎮圧の為にインターネットを切断したが、グーグルが電話回線で民衆のネット接続を手助けしたようである。それとともに、ハッカー集団がエジプト政府のサーバーをダウンさせたようである。