新聞奨学生制度に感謝しています

もう何十年も前の話です。
 
全国から首都圏での勤労学生を志望する若者のために、各新聞社が主宰する新聞奨学生制度というものが存在しました。
 
多くの地方の若者が大学へ進学できたのも、この奨学生制度があったからです。
 
もしこの制度がなかったならば、大学進学は授業料や生活費を稼げないので諦めて、私も上京していないで田舎で働くか高校を出て就職していたでしょう。
 
現在は多くのあらゆるアルバイトがありますので、授業料や生活費の工面はさまざまな機関に相談すれば何とかなるでしょうが、かつては右も左もわからず手持ちのお金もあまりない中で夢膨らませて上京したものです。
 
新聞販売所に寝泊まりしての人質のような生活も、全国から来たさまざまな人との共同生活でとても楽しかった時代を過ごしました。
 
現在は、親が生活費の足しや授業料の仕送りを出来る時代になり、都会での大学進学も容易になりましたが、その辺の環境の違いは今と昔ではとても大きかったと思います。
 
今の若い人たちは新聞の価値をあまり認識していないようですが、かつては毎日、新聞をタダで読めることが新聞奨学生の喜びのひとつでもありました。