小沢政治家という人

これまでの民主党を見ていて、剛腕小沢政治家の絶対権力主義に対して、党員みんながよく我慢してきたと思う。
 
大変失礼だが、あれほど我が儘にも意地を張り、好き嫌いがはっきりして、我が道を行く強情な政治家も近年めずらしいのではないだろうか。
 
私の知人で氏のことをヒトラー小沢と揶揄する人もいるが、いい意味でも悪い意味でも主導権を握りしめ、数の力で支配しようとするところを指しているのかも知れない。
 
今、世の中においてはネットワーク社会で開かれた透明性のある横型の政治を国民の大多数が支持しているのに、本人自身が古い縦型の政治が敬遠されることをあまり認識していないようである。
 
国民世論の空気をここまで読めないのも、力がある政治家だけに困ったものだが、今後は一歩退いて、渡部恒三氏のようにご意見番として経験豊富な立場からのアドバイザー役が相応しいのではないだろうか。
 
かつての田中大派閥を中心とする政治手法に終止符をうつのも、当の小沢政治家の務めではないかと思う。
 
最後に、こんなに知られた実力者でも党首として統治者にはなったが、内閣の一員としての閣僚経験が全くないめずらしい政治家でもある。
 
政界を引退されない限り、これからも動きの気になる影の実力者であろう。