政界再編前夜?

日本の長老議員の1人が以前に、「内閣支持率など関係ない」と時の政権について話していた。おそらく現状の議院内閣制である限り、日本の首相は次から次へ代わっていくだろう。本年度(2012年度)は世界のトップの枠組みが大きく変わる年なので、世界の進路を決める上でも注目される。


米国や韓国は大統領制なので、4年間は大統領も代わらないために国民的な盛り上がりで選挙が行われる。一方の日本は議院内閣制なので、衆議院の解散によって与党が大敗したら1年以内でも政権が倒れることもあるのである。日本の首相選びは永田町の思惑で国民不在で決定されるために国民的にはまったく盛り上がらない。


国会で野田政権の問責決議が成立したために、国会は国民を置き去りにして休会状態である。よくも平気で選挙を前にした党内争いばかりするものである。国民の不満が鬱積して選挙が盛り上がらないのも、実は政治家たちの行動に原因があることを、ご本人たちは食うに困らないので分かっていないようである。


野党総裁、与党代表を先に決めて、それから衆院選へ突入ということであろう。政策の中身より選挙の顔選びになるので、支持率は上昇から下降へといつもの通りだと思う。これからの選挙戦はまったく不透明で、第三勢力が政権を左右することになるかもしれない。


皮肉となるが、日本の永田町の動きを見ていると、一国のトップを選ぶ割には他国に比べてあまりにもスケールが小さ過ぎるような印象である。テレビを観るたびに笑ってしまうが、海外からもまったく注目されないだろう。終わりの見えない政界再々編の前夜が続くであろう。