三党合意の示すもの

野田首相の会期末までに消費増税法案を成立させるという、強いメッセージが衆参国会議員に響いたのか、ギリギリの先週金曜の深夜に、民主、自民、公明の三党で修正合意案が纏まったように見える。一歩も進まない国会議員同士のエゴばかりの論争にようやく道筋が付いたようである。


国会での議決はこれからだが、衆参議員でおそらく可決するであろうと見られている。問題は、与党である民主党内のゴタゴタである。党内で話し合いが付いたとか、付いていないとか、旧態依然とした水と油の議論ばかりのようである。国民の目にようやく判明してきたのは、民主党が単なる数だけの寄り合い世帯であったということであろう。


問題は、人の意見をよく聞かず批判ばかりすることに終始しているということである。批判をすれば、必ず批判が返ってくるのがエゴの集団というものではないだろうか。政治家も、世代交代が進んで多くの新しい子育て世代が輩出されないと日本の将来は暗いような気がする。政治家自身が若くないと、国民として庶民生活の現状を実感できないだろう。


社会保障と税の一体改革が、子育て世代に寄与することを心から願いたい。そのためには、中高年世代が子孫の将来のために、多少のことは我慢しなければならないということである。ユーロ圏の財政がなぜ困窮したかを、日本人は素直に学ばなければならないと思う。