家庭の教育が基礎

毎日のように見かける記事に共通した懸念を抱きます。それは近年、各家庭における子どもの教育に問題が山積していることです。会社説明会でも「ご両親の仲はどうですか?」と、つい脱線して聞いたりすることがあります。基本は夫婦のあり方が子どもに与える影響が大だと思います。次に両親の子どもに対する共通した教育方針が大事ではないでしょうか。大体、子どもの教育がうまく行っていない原因は、父親の教育に対する無関心にあるような気がいたします。


現代社会は核家族化が進んでいますので、ご両親が先代の子育ての教えを学んでいない世代がほとんどだと思います。しかし現実的に、都会では住居の問題や生活環境の問題など同居生活も儘ならない状況ではないかと思います。よって多くの家庭が核家族の形態をとらざるを得ないのですが、そこに子どもの教育の落とし穴があるような気がするのです。


私たち企業社会で人材を受け入れる場合、どんな家庭でどのように育ってきたのか家庭教育が非常に重要だと考えるわけです。学生さんの顔が一人ひとり違うように、育った家庭も各々違いがあります。学校でどんなに勉強してきて成績が良くても、学生さんが育った家庭での教育が疎かであれば、必ず社会人としてどこかで何らかの歪をもたらします。


日本の高度経済成長期には家庭教育も学校教育も、集団就職してからの企業教育も一貫して人間形成上で繋がっていたように思われます。そこで育まれたのが団塊の世代であり、今では祖父母の集団です。自分たちが厳しく育てられたことを一番経験している世代です。何とか自分たちの余生を賭けて子育て世代に応援を願いたいものです。


家庭教育は大変ですが、子どもにとって一番大事な時期です。先代の正しい教えが引き継がれていかなければならないと思います。家庭教育は国づくりの重要な基礎だと思うのです。こういう私も微力ながら、若い人たちに向けて、自分の子育ても含め、何らかな教育的な行動を続けていきたいと考えています。