政治と宗教

今から40年くらい前の学生時代に私もいろんな宗教の勧誘を受けたことがある。当時は学生運動の側で新興宗教が競って信者を増やそうという時代だったのかもしれない。私はいまだに無宗教派であるが、ご先祖は浄土宗なので事あるごとに「南無阿弥陀仏」を唱えることもある。基本的に宗教も「郷に入れば郷に従え」という感覚である。


宗教に関して論じることは出来ないししないが、シリアにおけるイスラム教の二つの宗派で争いが起きて収拾がつかなくなっている。もし、アメリカを中心とした西側諸国がシリアのアサド政権に攻撃をかけたならば、中東全体の戦争に発展するかもしれないと言われている。


ここで言いたいのは、政治と宗教は分離しなければならないということである。日本の憲法政教分離をうたっているが、政治に宗教を介入させると対立を招きかねないというのが私の本音である。だから、私も一つの宗教を信じないのは此処に訳がある。


どの宗教も素晴らしい説をもっているのは事実で、信仰の自由という立場から他の宗教の批判をしてはならないというのが私の持論である。宗教の思想でもって政治を行えば争いが起こるのは当然である。中東の和平は信教の自由を憲法でうたうことによってしか齎されないような気がする。


わが日本でも政治と宗教は完全に分離されなければ、全国民の支持は得られないだろう。さまざまな宗派が存在することは選択の自由もありいいと思うが、対立を生むような政治的行動だけは断固として排除されるべきであろう。