進化

ダーウィンの進化論に企業の栄枯盛衰を論じられることが多いが、人間は年齢とともに衰えていくが企業は常に若々しく進化していかなければならないのがよくわかる。

特にIT業界で長年にわたり事業を継続していると、人材の入れ替わりの速さがタイムマシンのごとく感じられたりする。たまに以前勤めていた人に会ったりすると昔の時代を思い出したりして、懐かしさばかりが浮かんでくる。しかし会社は何事も知らず明日に向けて生き続けているのである。

我が社も中小企業の1社であるが、経営者として社員のために会社を成長させなければならないとつくづく思う。
失われた20年そして円高や空洞化でITソフト業界にも何度か苦境の嵐が吹いてきたが、まだまだITソフト業界は本当の不況の苦労を味わってきていないのではないだろうか。

大体、新卒を数だけ集めれば商売が成り立つこと自体おかしいと思わなければならないが、数年前までそれが可能な業界であった。当然、新卒者も甘い考えで学ばなくても企業が人件費を負担してくれるという業界全体が恵まれた環境にあり、そこには技術の競争は愚か新卒採用の競争しか存在しなかったのである。

現在は漸く普通の業界と同じように先行投資的な新卒採用となってきたので、これからが寧ろ本物の業界として生き残りが個々の企業としても図られるのではないだろうか。頭脳労働と言われながらも長年怠けてきたと反省したほうが良いのかもしれない。