原発の再稼動

ハイリスク・ハイリターンという言葉をよく使いますが、原発ほど厄介なものはないと多くの国民が考えているはずです。しかし、事故がなく安全に稼動していればこんなに効率がよくて、CO2も排出しない大量供給のエネルギー源は現実的に見当たらないわけです。福島原発事故の収束はいまだに目処が立たないばかりか、福島県内では放射能に汚染された汚泥が毎日40tも発生し、保存場所も拡大の一途で最終処分場所も確保できていないのが現状です。自治体ではどう処理することもできないで困っているようです。

 今の政治は、今後の原発問題に対して何も将来的なビジョンがないように感じます。放射線量測定装置が周辺住民に飛ぶように売れているようですが、このような国民の普段の行動自体が異常な状況だと考えなければならないと思います。もっと真摯にこれからのエネルギー問題に対処しないと、原発のハイリスクな面に対してもこのまま妥協することになるのではないでしょうか。原発を取り巻く行政組織の改革にも、与野党問わず協力してなぜ新しい組織をもっと機敏につくらないのかが不思議です。

 今現存する原発に対して、これまで国民に隠されてきた原発の安全基準をもっと明確に国民にわかりやすく情報公開する必要があると思います。再稼動に対して、どうも裏で恩義や利権が優先しているように国民の目に映っているから、事業者に対して信頼性がなく、再稼動への住民の賛成が得られないのではないでしょうか。