今日の一言

企業の夏休みが始まっているからだろう、通勤電車の混雑が少ないので出勤も楽である。

 今日8月9日は長崎原爆投下66回目の慰霊の日である。朝、出がけにTVで長崎市内の女子高校生がインタビューに応えていたが、近く彼女は日本の高校の代表としてスイスのジュネーブにある国連機関で核廃絶の弁論を行うらしい。高校生なのに大人顔負けの明確な時論で受け答えをしていたので非常に印象的だった。

 先日6日は広島で慰霊式典が行われたが、たまたまTVで被爆者の一人の女性の原爆投下の状況を聞くことができた。その方は被爆地から600メートル離れた、陸軍の地下の施設に女学生として手伝いに借り出されていたので、偶然に直接は放射線を浴びることがなかったようである。同じ女学生の友たちは全員被爆して大火傷で亡くなったそうである。

 日本の陸軍参謀本部も、B29が異常な通信をやり取りしている電波を傍受していながら空襲警報を鳴らさなかったために、市民は無防備で予想以上の被災者が出たようである。もし軍が空襲警報を事前に鳴らしていたら、防空壕に多くの市民が避難して命が助かったであろうとその方は話していた。

 国民生活レベルでは防空壕に隠れるなど、非常時への危機管理が訓練によってなされていたにもかかわらず、肝心なときに国家の上層部が油断して判断を誤まったために、原爆投下によって多くの犠牲者を生んだともいえる。