国の責任とは?

昨今、あらゆる社会問題で事故を補償するのは国の責任だと言われる
ケースが多い。国民もある程度は仕方がないと納得している面はあるが、
国の責任ということは国民に負担が回ってくるということを認識しなければ
ならない。

国は国民から税金等でお金を集めないと国として支払い責任を果たせな
いということである。つまり安易に国の責任などと政治家は認めるが、裏
を返せば最終的に国民全体の責任として認めるということになる。

ただ納得がいかないのは、ひとつの原発事故で何10兆円も費用負担が
国民の納得もなしに国民につけが跳ね返ることである。電力供給という大
切なエネルギーを届けるという社会的機能は維持しなければならないが、
人災と言われている今回の事故においては先ず民間の電力会社が許容
の負担を優先すべきなのが当然である。

ただし、1951年から地域独占企業体として公益事業を推進してきて、官
業癒着で電力の自由化を阻止してきた族議員をはじめとした行政側にも
責任は大である。しかし最終的には国民にその責任のつけが回ってくる
ので腹立たしい限りである。

とかく日本のお上は海外の新しい動きを取り入れて自由化をしようという
行動があまりにも遅い気がする。国際レベルにキャッチアップしない政治
行政の怠慢ともいえよう。小さな意見にこそ真実があるとある企業の方が
言っていたが、知識と我欲の塊だけの霞ヶ関のエリート集団だけでは駄目
だということがよくわかる。