人が育つポイント

昨今、産業界全体で人材育成に課題を抱えている企業は多いと思う。
就職しても社会人として順調に人材が育つかというと簡単ではない。
時代や社会環境の変化もあるので、教育の問題はいつの世も付きまとうのである。

一言言わせていただくと、普遍的な人の教育は幼少時から真剣に取り組まないと、個性や性格によってゆがめられてしまいかねない。社会人教育は普遍性を重視して集団で行われたりするが、受け入れ姿勢が各々異なる場合があり、一般的な効果も教育受講者それぞれ違ってくる。

今日ある方が、これまでは詰め込み教育をしてきたが、本年度から引き出す教育に方針を変えてみると述べていた。その通りだと私も思う。いくら強制しても教育の効果は薄いのである。本人に必要性を考えさせる問題の投げかけが必要だということである。

未熟な我々は家庭でも一方的に強制ばかりの躾や教育をしてきたが、単なるその繰り返しでは身に付かないということを現世代の親たちが分かっていないのである。

企業も家庭も、経営層や家父長が自ら学んで変わって人間的に成長していかなければ、社員や子どもがまともに育つはずがないと謙虚に反省すべきである。

働いている社員も、これからはコミュニケーション力がなければ社会に通用しないと日々感じているはずであるが、なかなか人の中に入っていくのが億劫で苦手なだけである。

日頃見えない力を確実に身につけるには、やはり勇気を持って周囲の多くの人と話す機会をたくさんつくるしかないので、自社も含め他社の人との集まりに参加し、何回も繰り返すうちに恥ずかしさや緊張感もなくなり、自然と自分が変わっていくのである。

久しぶりに各社で集まり、人材開発を目的とした教育に関する有意義な討論だった。