人間ドック

四年ぶりに人間ドックを受ける施設を変えた。

早い話、後々のことを考えて、自宅から近いところがよいと考えたからである。

診断日の今日は、朝から多くの受診者が静かに狭い部屋で運命の診断を待っていた。

皆、自分の健康状態をこの日だけは気にして、厳粛な気持ちで臨むのは変わらなようである。

人間、生身の体なので、人それぞれ診断結果も違うし、年を重ねての体の状況も弱り方も当然違ってくるのだが、あまり日常は気にならない。

此処では頭脳も地位も貧富の差も関係なく、皆平等に診断という寿命にもつながるであろう、健康度合いの評価を受ける。

しかし、誰しも人より1日でも長く健康で長生きしたいし、この場では内心自分の健康度合いが周りとの比較で妙に気になるものである。

年に一度の人間ドックは、あらためて健康の喜びを感じる日でもある。