年末に際して

今日で仕事納めとなる企業は多いだろう。東日本大震災から1年が過ぎた本年だったが、その後なかなか政治・経済ともに閉塞感から抜け切れない状態がずっと続いていたが、野田政権による突発的な解散宣言により年末になり政界は大きく変動した。あまりに急な解散劇であったが、内閣支持率民主党政権の終焉を物語っていたようである。


大方の予想通り、総選挙の結果、自民党公明党の連立政権が樹立されることになった。単に野党第1党に政権が移っただけなのに、不思議なことに為替が円安へ移行するとともに株式市場も大幅な上昇という、この数年でも稀有な年末を迎えることになった。リーマンショック以降、NY市場と比べても日本の株価だけが低迷していたので市場も元気を失っていた。


バタバタの安倍内閣樹立となったが、スタート時の内閣支持率は60%を超えているようである。為替や株については素人なので急激な好転を理解できないが、政治的な閉塞感で沈んでいた市場が吹っ切れたことは事実であろう。人間の心理も、暗い話ばかりが続いて明るい見通しが無ければ、精神的に沈んでしまうのと同じことだと思う。


ともかくも、少しでも明るい新年の幕開けを願いたいと全国民は望んでいるので、年末近くになり政治や経済が真剣な面持ちで気を引き締めて今年を終わろうというのは、不況下でも元気が出る嬉しい出来事である。まだ日本としても将来に向けてさまざまな問題が山積しているが、何とか新政権に希望を託すしかないだろう。


国民もかつての55年体制自民党政治に戻さないために、ネット等を通して国民主体のわかりやすい政治を呼びかけていくべきだと思う。やがて4日後に巳年がスタートする。是非とも良い年(2013年)を迎えたい。