努力に優る天才なし

昨夜、NHK・TVで平清盛大河ドラマ始まって以来の低視聴率だとか)を観終わってニュースの後に特集で、日本ハムからテキサス・レンジャーズに移籍したダルビッシュ投手の大リーグデビューからの記録が放送されていた。私も国内選手のときからあまり好きなタイプの選手ではなかったので、ダルビッシュ投手個人に対しても今まで興味を持ったことは一度も無かったが、今回初めてじっくり彼についての記録放送を観て感動したのである。


感想は観られた方と同じ印象を抱いたはずであるが、26歳とは思えないくらいしっかりした若者だという風に私の目にも映った。ゴルフの石川遼選手にしても年齢の若さには思えないくらいにしっかりした若者だと思う。遺伝子の違いもあろうが、どうして今の世の中にこんなにも素晴らしい若者が存在するのだろう、寧ろどういう環境であればこんな若者が誕生するのだろうと不思議に思う大人たちは多いだろう。


今の日本人は自信があまりにも無さ過ぎる感があるが、それは大人たちに大いに責任が有るような気がする。バブル崩壊後10年といわれていた日本が、今や失われた20年と平気で論じられて解決の糸口も見つけられないことを恥ずかしくも無いのが今の日本人だと思う。少年野球の頃からライバルに負けると、ダルビッシュ投手という若者は人の100倍悔しがったらしい。我々素人にはちょっと見当が付かないが、想像を絶するほど自分自身を責めて懸命に練習に打ち込み、自ら弱点の改善方法をつかんで修正するようである。(少年野球時代の監督の話)


実業界のソフトバンク孫社長も、野球のダルビッシュ投手も2世の日本人であるが、偶然かもしれないが共通して尋常ではない精神的な逞しさの持ち主のような気がする。人の底力というものは、子どもの伸び盛り時代に特殊な環境で倍増されて培われるものだという気が、少々オーバーな言い方だが、するのである。つまり他人を凌ぐような超人的なバイタリティーの持ち主は、周囲を探してもそう容易にはいないということであろう。まさに努力に優る天才無し、と言えよう。