五輪誘致は叶えられるか?

2020年の五輪を日本に誘致しようという国内運動がこれから始まろうとしている。水面下では3候補に絞り込まれたとニュースは伝えているが、なんとか今度ばかりは最後まで勝ち抜いてほしいと思う。IOCの印象では、日本国内の盛り上がりが今一つらしいとのことであるが、前に進まない政治に対する日本人の閉塞感と不満が士気低下に影響しているようにも思える。


楽観論者の一人であるわたしは、おそらく2020年の五輪誘致は日本が成功するだろうと考えている。東日本大震災後に平泉が世界遺産に登録されたのも、日本の立場を世界が深く理解してくれたから実現したのではないかと考える。オリンピックも1964年開催以来である。ある記事によるとブランデージ元IOC会長が戦後の爪あとの残る1955年に来日した時に内定したようである。


今でも1964年の東京オリンピック当時の記憶は鮮明に残っているが、まだ一般家庭にテレビが普及していなかった時代だったので小学校の大型白黒テレビで観たような気がする。当時は日本で初めての名神高速道路も東海道新幹線も開通したばかりで、これから日本経済も高度成長し、戦後で荒廃していた日本も、日本人もやがて豊かな社会の到来を夢見ていたような気がする。


様々な病を抱えている現在の日本に五輪を誘致することは、再び日本に陽が昇る契機に必ずなるだろうと思う。誘致に直接関係されている方も大変だと思うが、日本復活のためにも是非ともご尽力をお願いしたいところである。東日本大震災で被災された多くの方々にとり、五輪誘致はきっと明日への勇気と元気を与えることになると思う。