人生において縁ほど不思議なものはないと思う。会社の中でも縁は次第に芽生えてくる。新卒者を毎年採用しているが、これも毎年新卒者との縁ができる。中途採用においても、これまた不思議な方たちとの新しい縁が誕生する。これまで幾多の縁をそれぞれの人が持っているが、その縁は広いようで実は狭かったりするものである。


人間、生きている以上いろんな方の支えを受けることが多い。縁があればこその人間同士の繋がりであろう。しかし、世の中には都会生活の果てに孤独死を遂げる人もニュースなどで知る。多くの人と元気に働いていれば孤独になることもないのだが、現代社会ではそう容易なことでもないようである。


近年は晩婚化とともに少子化も社会問題となってきているが、結婚しなければ独身者ばかりになるし、子どもも増えない社会が形成され、高齢者の老後をみる環境も厳しくなりかねない。できれば成婚率を上げて、親子の縁だけは絶やさないような地域社会にしていかなければならないと思うのである。


私自身も祖父母に育てられたこともあって家庭コンプレックスだったのか、家族を持つ願望が若い頃から強くて、縁があったら早く家庭を築きたいと考えていた。一応、人前に恥じることもなく人並みに家庭を築くことができて幸せだと思っている。今朝、社員のブログに親の還暦祝いをしてあげたとの記事を見て、同世代の私も社員の親に対する志に社員のことながら感動してしまった。


世の中には家族関係で悩んでいる方も多いが、悩みながらも乗り越えていくのも人生勉強である。他人同士の結婚なので順調に行くとは限らない。しかし、親子関係はかけがえのないものである。私自身も生母の存在だけは断ち切れず墓場まで自ら面倒を見ることになったが、子どもの義務として当然だと思っている。それは親子の縁だからである。


縁は社員の奥様、ご両親とも繋がっているということを肝に銘じながら、一緒に会社を盛り上げて、いい縁をさらに広げていきたいと思う。ご家族のため、自分自身のため、ひいては会社のために、人との縁を大切にして社会に愛され、親しまれる社員を抱えた会社を目指していきたい。