金融緩和

中央銀行が窓口規制を緩和して通貨を市場に供給すれば、金利は下がり株価は上がります。簡単な理屈ですが、これは日本国内ではどうにもなりません。日本国内では不況のため、日本円としての資金は市場にだぶついています。公定歩合をこれ以上下げても不況のため資金が市場に大量に出回るわけではありません。


今朝、NYダウが2009年以来の上昇だというニュースが流れました。朝一番から大変明るいニュースだと思いました。主要国の中央銀行が協調して市場にドルを供給したので金利が下がり株価が急上昇したようです。今や資金はグローバルに動いていますから、NYダウが上昇すれば連動して日経平均も上昇するわけです。日本株が上昇すればアジア株も跳ね上がります。


主要通貨のドルが動かないとドル高円安に動くことはありえませんので、日本の輸出産業を救うためにも、大量にドルを流通させてドル買いを促進し、併せて米国内の需要を誘発する政策を期待するしかないようです。日本の景気や株価は外需に依存していますので、ドルの供給で円安に傾き、海外の株価を上げてもらうしか日本株は反応しないようです。


株も資産もこれほど目減りしているにも拘らず、日本のように国の借金を日本人自体が背負っている国はありません。日本政府が税収以上の国債を発行できるのも、国民の金融資産で今のところ賄えるからです。日本人が浪費家でないことが唯一の救いなのかもしれません。